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秋のHP祭、お礼&報告(3)スピーカー編

更新日:2023年6月22日

10月24, 25日に中野サンプラザで開催された「2015秋のヘッドフォン祭」報告3、今回は、スピーカー編です。

MH audioでは、WAON(和音)という木製ボディのスピーカーと、KION(輝音)という陶器ボディのスピーカー、そして、超小型アンプ DA-1があります。

上の写真、外側にWAON、内側にKION、その間にアンプDA-1です(金色と赤色のパネルの2台が見えます)。この写真での接続は、お客様のプレーヤーAK120>NOS-DAC>DA-1>WAON となっています。

熱心に聴かれている客様、「ちゃんとしてるね!」と、あまりオーディオ機器らしくない外観のスピーカーやアンプから、ちょっと信じられないキッチリとしたな音が出ていることに感心しつつ、じっくり試聴されています。後ろの方も、「この場所でもちゃんと聴こえる」といった様子。

下の写真は、MH audioのユーザーさんが、他のお客様に説明してくださっている所です。

 こちらのユーザーさん、実は、昨年のポタフェスでWAONを聴かれて、、その後、ご連絡があり、MH audioにてじっくり試聴いただき、WAONとDA-1のオーナーになられた方です。

 いわく「かなり古い録音のバイオリン(ジャック・ティボー、ヤッシャ・ハイフェッツ他)をこんなに美しく鳴らすスピーカーに初めて出会った」というお話から、実はアニソンも聴くので、そちらも聴ければ良いのだが、、とご自身の様々なソースを聴いて「クラッシックのバイオリンの響きと、アニソンのキレの両方いけるなんて信じられない」と、その場で「WAON + DA-1」をコンビでお求めいただきました。

 ここでは、ユーザーさんのプレーヤーから「エミリー・クレア・バーロウ」を鳴らし、クリアでキレがありつつ音楽的な柔らかい響きのある音を実感、立体的に音楽を再現するには、スピーカーWAONとアンプDA-1の組合わせが理想的、、と説明していただいていますm m

こちらの自作のポタアンをお持ちのお客様も「ムムッ、オヌシやるな、、」と、なにやら本気モードです。

下の写真はいつもの試聴環境、当方で用意したプレーヤーは初代の「iPod Touch」と、SONYの20年くらい前の小型CDプレーヤー「D-E707」。 MH audioでは、試聴用のソースにあえてハイレゾとか高級プレーヤーを用意しません。

 なぜなら、音の質、リアリティある音楽の再現には、スピーカーが非常に重要である事を理解してほしいからです。そして、特別な音源でなくとも、いつも楽しんでいるお気に入りのアーティストこそイイ音で聴いてほしいし、イイ音で聴く事ができる事を知っていただきたいからです。

 もちろん、ハイレゾや高音質ソースをつかえばそれだけ高音質になりますが、、普通のCDや、CDから取り込んだ普通のiPodの音、場合によってはMP3やYoutubeの音さえも、MH audioのアンプDA-1とスピーカーWAONで聴けば、素晴らしくリアルで立体的に音楽を再現してくれるのです。

あまり理屈をならべると嫌われるので、少しだけにしておきますが、、オーディオに限らず車やカメラなどの機械には、ありがちな誤解があります。それは「複雑にすればするほど良くなる、という思い込み、誤解」です。

 技術者は、いろいろイジル事が好きなので、高解像度にする、馬力を増やす、構造を複雑にする、気筒数を増やす、制御を増やす、、というように大きくしたり、複雑にしたりする方向でついついやってしまうのですが、、数値上の性能でなく、気持ち良さを求めるならば複雑さは必ずしも良い結果にならず、むしろシンプルな方が良い、ということが少なくありません。

 カメラも、車も、オーディオも、極論すれば「伝える」という技術であり機械です、、そして、「伝わり方、伝わった結果が、気持ちイイかどうか」が重要な、言わば「感性マシン」です。

 例えば、写真なら、最終的な画像が気持ちの良い絵になっているか、、車なら、運転していて気持ち良いかが重要ですが、、写真の場合、解像度を増やそうとすると、感度が下がる、ノイズが増える、ダイナミックレンジや諧調性が損なわれる、、といった表現にとって最も重要な特性が損なわれる方向に行きます。

 また、車の場合、エンジンパワーを上げると、重量が増える、車体の強度を上げなければならない、タイヤを太く、ブレーキを強力にしなければならない、、と、車の運動性能(コントロール性能)を損なう方向に行きます。

 これは、すなわち、短絡的な数値特性の追求は「気持ち良さ」を損なう危険性がある、という事

。特に感性を求める機械には、本質を見失わないバランスが重要、だから「複雑にしない、シンプルである事」はとても重要な心がけです。

 MH audioは、必用な性能を確保しつつ、限りなくギリギリまでシンプルにする事を考えます。つまり、それが最も気持ち良い音が出せるからです。

 一般的な商品は逆です。他社に負けないようにできるだけ数値上の性能を上げ、わかりやすく買う人の購入意欲をそそるため新機能や新素材や新方式などのウンチクを並べて買い替えを促進する様に物をつくります、つまり、スピーカーを増やし、形状を複雑にし、新素材を使い、新理論を持ち出し、より多くの数字を並べます、つまり複雑にしてしまうのです。

 究極の感性の機械、といえば、、楽器でしょう。世の中のほぼ全ての楽器は、原型ができ、改良されて基本ができると、それからずーと形や構造が変わりません。多少の材質や形状の変更、バリエーションがあったとしても、演奏性と音質を考えたら、シンプルであり続ける必用があるのです。

 MH audioのWAON、KIONは、なぜこんなに小さく、シンプルな構造で、一見ありきたりに見える材質のスピーカーから、リアルで立体的な音が出てくるのか、カタログ的数値や盲目的なウンチク知識からすと不思議に思われるかもしれませんが、実はちゃんと理由があります。

 小さいから音の立ち上がりが早く納まりが早い、すなわち、音が崩れずクリア。発音源が1個だから電気的、機械的な干渉(あってはならない部分的な増幅や打ち消し合いやズレ)がない。構造と材質を吟味しているから音のエネルギーを適度に吸収し、最適に響かせることができる。サイズと形状を考えているからスピーカーのボディ全体からバランスよく音を放射し、実存感がありつつ立体的な音場を作る事ができる。

 どうです? MH audioの小さくシンプルで一見プリミティブに見えるスピーカーやアンプは、実はすごく考え抜かれているのです。(笑)

次回、来春の2016「春のヘッドフォン祭」では、MH audioの音「音楽を本当に楽しめるオーディオ」をご体感ください。

ご興味のある方は、以下のお店で取り扱っておりますので、是非お気に入りのソースを持って試聴にお出かけください。

また、以下のようなところで使われていたりしますので、ご参考まで。

今年はポタフェス出展しませんが、、

昨年のポタフェス関連記事(準備から報告まで)


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