「秋のヘッドフォン祭 2016」直前情報その3です。
今回は、MHaudioのヘッドホンアンプHA-1, HA-11のご紹介、そして、よく誤解(混同)される、ヘッドホンアンプHA-1とオーディオアンプDA-1の違いについて説明します。
(今回の記事は、結果、入門者向けのご案内になりました。常連さんは読み流してくださいね)
先ずは、MHaudioのポタアン「HA-1、HA-11」です。
左の「HA-1」は、MH audioの始まった8年前からのベストセラーポタアン、右の「HA-11」は、3年前にリリースしたHA-1の上位機種、どちらも現在も販売中の現役機種です。
MHaudioはヘッドフォン祭初期の頃から出展させていただいています。
当初は、ヘッドホン、イヤホンのマニアさんだけが来るようなイベントで、国産のポタアン(ポータブルヘッドホンアンプ)が無く、海外メーカーのものを限られた人たちが見に来る感じでした。
そんな中でMHaudioの「HA-1」は(元々自分用に作ったものなのですが)国産初の本格ポタアンとしてHP祭を通じて、多くの方の手にしていただく事になったのです。
写真上、左に立っているの2台と、右の上の赤いのが「HA-1」、右下のボディサイドに4つの設定スイッチが見えるのが「HA-11」です。次回解説しますが、HA-1は色など様々なバリエーションでカスタマイズできます。
初期の頃には珍しかったポタアンですが、最近では、大手オーディオメーカーさんまでもがポタアン市場に参入し、一般の方にもポタアンが知られるようになりました。
かくして今では、ヘッドフォン祭は、一般の方たちも「ちょっと覗いてみようかな」と気軽に見に来られる人気オーディオイベントになったのです。逆に言えば、ヘッドフォン祭がこの市場を育てた、と言ってもいいかもしれません。
せっかくヘッドフォン祭に来られるなら、大手有名メーカーさんの製品だけでなく、むしろ、昔からやっている小さな、普通には名の知れぬメーカの製品を見てほしいと思います。そういうメーカーは、時代に流されないポリシーやこだわりを持っています。だからこそ、大手含め多くのメーカーが参入した現在の市場でも、根強いファンを持ちつつ生き残ってきているのです。
と、ヘッドフォン祭りの歴史はさておき、、ここでいきなりの誤解解消クイズ(笑)
下の写真の2台、なにが違うでしょうか?
ボリュームツマミの色が違いますが、それ以外でお考えください。
答:機種が違います。パネルの右上をよく見るとわかりますが、、左は「DA-1」、右は「HA-1」です。
左「DA-1」はスピーカーを鳴らす為の「オーディオアンプ」、右「HA-1」はヘッドホン/イヤホン専用の「ヘッドホンアンプ」です。
ケースが同じで、デザインがそっくりなのでよく間違えられます。それに、普通のスピーカー用のアンプはかなりデカくて重いのが一般的で、DA-1のように手のひらに乗るサイズの本格オーディオアンプはかなり珍しいので、これがスピーカー用のアンプだとちょと想像できない、ってのも誤解の原因かもしれません。
また、最近は、普通は使わないヘッドホンにわざわざアンプ(ヘッドホンアンプ)を使ったり、一方で、本来スピーカーを鳴らすために必用なアンプ(オーディオアンプ)がスピーカーに内蔵になっていているのが多く、一般ユーザーさんにとっては、「アンプ」って何?必用なの???というモヤモヤな疑問が出てしまうような状況もあり、無理もないかもしれません。
箇条書きにすると、、(一部の例外は除きますが)
・スピーカーを鳴らすには、アンプが必要です。
・アンプ(スピーカー用のオーディオアンプ)と、ヘッドホンアンプは、全く別物です
・ヘッドホンアンプでスピーカーは鳴らせません、スピーカー用のアンプでヘッドホンは鳴らせません。
・HA-1はヘッドホン、イヤホン専用のアンプで、DA-1はスピーカー専用のアンプです。
・DA-1は、ちゃんとしたスピーカー用オーディオアンプとしては、世界最小級のサイズです。
なんだか、よけいに解りにくくなっちゃいましたかね、とにかく中身は全然違って別物なのです。
スピーカー用アンプ「DA-1」、ポータブルヘッドホンアンプ「HA-1」の具体的な違いです。
裏返してみます。
左、DA-1は足があります。置いて使うからです。そして、後ろにコネクターみたいなのがついてます。
右、HA-1は足がありません。iPodのようなポータブル音楽プレーヤーと一緒にポケットにいれて使うので必要ないのです。
リアパネルです。
左のスピーカーアンプ「DA-1」は、スピーカーを繋ぐ端子と、電源を繋ぐ端子があります。
右のポタアン「HA-1」後ろは何もありません。が、手で外せるネジがついており、パネルを外すと、中から電池がでてきます。
ちなみに、MHaudioの製品は全て1つ1つ手作りです。なので、裏側に手書きのシリアル番号を入れています。上の写真、左のDA-1は「#287」、右のHA-1は「#433」です。
この番号から、いつどんな部品を使って製作し、どこに出荷したものか、などが判るようになっています。
さて、ポータブルヘッドホンアンプ「HA-1」のうらブタを開けると、、電池が出てきます。
そうです、ポータブルで持ち歩くので、電池が必要です。HA-1は乾電池「角形9Vタイプ」を使います。
電池が消耗したら、このようにフタを開けて交換します。その時、隙間から中の電子部品が覗けます、こういうところがちょっと楽しいのですね(笑)
最近のほとんどのポータブルヘッドホンアンプは、充電式になっているので、中を覗くことはありませんが、HA-1は、「高い電圧で駆動する」「シンプルな回路にする」という2つの理由から、あえて乾電池式にしています。
充電式のほとんどは3.7V、電池式でも単三や単四電池のものは3Vもしくは6Vですが、HA-1は9Vと高い電源電圧を使用できます。 また、充電式は、充放電回路や昇圧回路など回路が複雑になり、それだけ純粋無垢に音を増幅する、というヘッドホンアンプの本質から離れていってしまうのでHA-1はあえて極限までシンプルにしているのです。
ユーザーさんの中には、電池の種類で音が違うのでそれを楽しんでいる、また、毎日使うので市販の充電式の9V電池を使っている、構造が簡単でシンプルな回路なのでオペアンプを交換して音の違いを楽しんでいる、、という方もいらっしゃいます。 つまり、HA-1は、シンプルだからこそ、ユーザーさんが手にした時がゴールではなく、手にしてからもズーッと楽しんでもらえる、ユーザーさんひとりづつそれぞれの楽しみ方がある、ということなのです。
もちろん、なにもいじらなくても十分に楽しめますし、次回ブログでカスタマイズのお話をしますが、お求めになる時やお求めになった後でも、追加や交換できるパーツもあります。
と、、ちょっと長くなりました、、が
ついでに、スピーカー用のオーディオアンプDA-1の接続方法を説明すると、以下の写真のようになります。
左右のスピーカーに「スピーカーケーブル」で接続、そして、12Vの電源が必要なので、アンプに付属のACアダプターを接続します。コンセントに挿すアレです。
ちなみに付属のACアダプタは、100V〜240Vに対応するユニバーサルタイプなので、海外でもコンセントの形だけ合わせれば普通に使えます。
DA-1とスピーカーWAONを接続した全体像の後ろ姿はこんな感じになります。
普通、アンプ(スピーカー用のオーディオアンプ)は、かなり大きく重いのが一般的です。一部のオーディオマニアの間では、今でも、10kg、20kgは当たり前の大きく重いほど良いと思っている人も多いです。
ので、手のひらに乗るサイズのアンプ「DA-1」をみて、10W + 10Wと一般家庭で使うには十分な出力と、きっちとしたオーディオ音質のアンプだと想像できない人もいます。スピーカーから出る音を聴いてもらうと、一級品のオーディオアンプであることを一発で理解してもらえるのですがね。
上写真は「MacにアンプDA-1、スピーカーWAONをつないで、YouTubeのライブ映像を堪能する」の図
さて、だいぶ横見ににそれました。
次回は、ヘッドホンアンプHA-1のカスタムモデルと、ツマミ、ジャケットなどのオプション、アクセサリーについて説明したいとおもいます。
肝心の準備ができてないのに、ブログに手こずっています、、大丈夫か、オレ
ヘッドフォン祭直前情報、希望的予告
その1:オリジナルブレンドコーヒーつくりました(済)
その2:春のヘッドフォン祭、報告のつづき(済)
その3:ポタアンHA-1, HA-11、HA-1とDA-1の違い解説(済)
その4:ヘッドホンアンプHA-1カスタムモデル、ツマミ、ジャケットなど
その5:スピーカーオーディオ、WAON、KION、WAON新モデル
その6:その他、オーディオボード、モバイルケースとか
「秋のヘッドフォン祭 2016」フジヤエービック